“make ends meet”(メイク・エンズ・ミート)は「収支を合わせる/なんとか生活していく」を意味する英語の定番イディオム。家計が厳しい状況で「収入と支出をギリギリ揃える」っていうニュアンスを持つ、ニュースから日常会話まで使える1フレーズ。
- 意味: 収支を合わせる、家計をやりくりする、生活費を稼ぐ
- 使用範囲: ニュース・経済記事・日常会話・SNS
- 由来: 17世紀イギリスの会計用語「両端(ends)を合わせる」
- 類似フレーズ: “get by”, “scrape by”, “live paycheck to paycheck”
“make ends meet” の意味と基本用法
核となる意味は 「入ってくる金と出ていく金をギリギリ釣り合わせる」。裕福ではない状況、生活費がカツカツな状況を表すのが基本ニュアンス。「楽勝で家計を回す」ではなく、「ギリ生きていける」 という生活感が含まれる。
- It’s hard to make ends meet these days.(最近、生活費を回すのがしんどい)
- She works two jobs to make ends meet.(あの子、家計回すのに掛け持ちで働いとる)
- With rising rent, we can barely make ends meet.(家賃上がって、ギリやりくりしとる)
- Inflation is making it impossible to make ends meet.(インフレで生活費が回らん)
- How do they make ends meet on that salary?(あの給料でどうやって生活回しとるん?)
“can’t make ends meet”(生活費が回らん)の否定形が特に頻出。2020年代のインフレ・物価高・住宅費高騰でアメリカ・イギリスのニュースに毎日のように出てくる。経済記事・労働問題・社会保障の話で必出語彙。
由来:17世紀イギリスの会計用語
“make ends meet” のルーツは 17世紀イギリスの会計簿記。当時の家計簿・帳簿は、収入の合計(一方の “end”)と支出の合計(もう一方の “end”)をページの両端に書く形式やった。両端の数字を「meet(合わせる)」、つまり 収支を一致させる ことが家計管理の最低限のゴール。
- 1660年代: イギリス英語に “make both ends meet” の形で初出記録
- 17世紀イギリス文学: Thomas Fuller の著作(1661)に “make their ends meet” の用例
- 18〜19世紀: 庶民の家計感覚を表す定番イディオムとして定着
- 20世紀: アメリカ英語にも完全輸入、ニュース・経済記事で必出
初期は “make both ends meet”(両端を合わせる)と “both” 付きで書かれることが多かったけど、20世紀以降は “both” が省略されて “make ends meet” の3語フレーズに簡略化された。意味は変わらん。
現代英語での頻出シーン
“make ends meet” は経済・労働・社会問題の文脈で毎日のように使われる。特に2020年代以降のインフレ・住宅費高騰・賃金停滞を語る時の鉄板フレーズ。
- 労働問題: “Workers can’t make ends meet on minimum wage.”(最低賃金じゃ生活費を回せん)
- 住宅問題: “Rising rents make it harder to make ends meet.”(家賃高騰で家計が苦しい)
- シングルマザー文脈: “Single moms struggle to make ends meet.”(シングルマザーが生活費を稼ぐのに苦労してる)
- 退職・年金問題: “Retirees on fixed income struggle to make ends meet.”(年金生活者の家計が苦しい)
- 大学生活: “Students work part-time to make ends meet.”(学生がバイトで生活費を稼いどる)
2023〜2026年のアメリカ経済ニュースで “making ends meet” は文字通り毎日見る言葉。”cost of living crisis”(生活費危機)と並んで、この時代を象徴する英語表現。
類似イディオムとの比較
- get by(なんとかやっていく)── より広い意味で、金銭以外にも使える
- scrape by(ギリやりくりする)── “scrape” の引っ掻く動詞感で、より苦しい印象
- live paycheck to paycheck(給料日ごとに使い切る生活)── 貯金できない状態
- tighten one’s belt(ベルトを締める=節約する)── 自発的な節約行動
- pinch pennies(1セントまでケチる)── 細かい節約
- stretch a dollar(1ドルを引き延ばす)── 少額をやりくりする
- break even(収支トントン)── ビジネス寄り、収支ゼロを表す
“make ends meet” の独自ポジションは 「収入も支出も両方を意識した家計バランス」。”get by” は単に生き延びる感じ、”scrape by” は苦しみ強調、”make ends meet” は会計的・家計的に両端を一致させるイメージ。
“making ends meet” の文法的バリエーション
- make ends meet(動詞原形・現在形)
- made ends meet(過去形)── “He made ends meet by driving Uber.”
- making ends meet(進行形・動名詞)── “Making ends meet is getting harder.”
- can’t / unable to make ends meet(否定形・最頻出)
- struggle to make ends meet(〜に苦労する形)
- barely make ends meet(ギリギリやりくりする)
- just make ends meet(なんとか収支を合わせるだけ)
“barely” や “just” を頭に付ける形が特に頻出。ギリギリ感を強調するのが現代の用法の中心。「楽勝で家計を回す」状況では使わない、っていうのが基本ルール。
使う時の注意点
- 家計・収支以外には使わない──体力的・時間的に苦しい場合は別の表現を使う
- “meet ends” は誤用──正しい語順は “make ends meet”。逆にすると意味不明
- “both” は省略可──”make both ends meet” でもOKだが現代は “both” 省略が主流
- カジュアル〜ニュース英語まで対応──CNN・BBC・NYT 等の硬めの記事でも使える
- 否定形・苦戦形が圧倒的多数──”can’t / struggle to” 付きで使うことが多い
経済・社会記事での実用例
- “60% of Americans struggle to make ends meet.”(アメリカ人の60%が生活費に苦戦)── 経済記事の見出し定番
- “Inflation forces families to choose between making ends meet and saving.”(インフレで貯蓄か生活か選択を迫られる家族)
- “Side hustles have become essential to make ends meet.”(副業が生活費補填に必須に)
- “In high-cost cities, even six-figure earners struggle to make ends meet.”(高物価都市では年収10万ドルでも家計が苦しい)
これらは典型的なアメリカ経済記事の文体。“making ends meet” を覚えとくと英語ニュースの経済セクションが一気に読みやすくなる。
まとめ:17世紀の会計用語が現代の生活苦表現に
“make ends meet” は 17世紀イギリスの家計簿で「収入と支出の両端を一致させる」 会計用語から生まれた、400年近い歴史を持つイディオム。意味は一貫して「収支を合わせる/なんとか生活していく/家計をやりくりする」。
現代では特にインフレ・物価高・賃金停滞を語る経済記事で毎日使われる。”can’t / struggle to / barely make ends meet” のように、否定形・苦戦形での使用が圧倒的多数。これは「楽勝で家計が回る」状況では使わへんっていう、フレーズ自体に染み込んだ生活感のため。
類似の “get by” “scrape by” “live paycheck to paycheck” と組み合わせて覚えると、英語の生活苦語彙が立体化する。これらは英語ニュース・経済記事・小説・映画で頻出するから、1セット覚えると英語の社会経済理解が一気に進む。



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